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映画「フタバから遠く離れて」を観て

事務局ブログ

 先日、舩橋淳監督の映画「フタバから遠く離れて」を観てきました。東日本大震災と福島第一原発の事故によって、役場機能ごと町全体で、埼玉県加須市の旧騎西高校に避難した人々を震災後3週目から9か月間にわたって記録したドキュメンタリーです。


 震災から1年8か月が経った今でも旧騎西高校には、まだ170人(11月1日現在)が避難しています。当初は、2日、3日の一時避難だと思っていたのに、未だに家に帰れない苦しみは続いています。
防護服を身にまとい、放射線測定器で放射線量を測りながら一時帰宅をした2時間。荒れ果てた故郷と自宅を目の当りにして、二度と帰れないかもしれない絶望感や悲しみが、映画を観ている私たちにも伝わってきました。
「地震や津波の被害だけなら復興できるけど原発事故にあった私たちに復興はない・・・」と漏らした避難住民の言葉が忘れられません。


 被災地の報道も少なくなり、毎日新しいニュースが溢れ、被災地への関心は少しずつ薄れていってしまいそうです。彼らは忘れられるのが怖いと言っています。被災地の事を忘れず、自分事として関心を持ち、被災された方の心に寄り添い、末長く支えていくことが大切だと思いました。 


 昨年、コンソーシアム事務局は、旧騎西高校にある教育委員会へヒアリング調査に行き「文化団体に加入している住民が日本全国に避難しており文化活動は難しい」との話を伺ってきました。双葉町には、標葉(しねは)せんだん太鼓などの郷土芸能があります。住民が全国に散らばってしまい、地域性が失われてしまいそうなこの町の伝統芸能をいかに守り存続するかが、文化芸術による復興推進コンソーシアムの今後の大きな課題のひとつです。 (Bell)


「フタバから遠く離れて」公式サイト

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