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見えない部分を見つめるこころ

事務局ブログ

 「コンソーシアム」に関わり始めた頃、携わる人の多さと、取り組むべき課題の多さ、文化芸術という幅広い枠組みを思いながら、私がここで出来ることは「何」で、「何」から取り組むべきなのだろう…と考えていました。その答えは、半年経った今でも模索中です。けれども、その1つかも知れないと思ったことがありました。


 先日、映画を見ました。その作品は、「石巻市立湊小学校避難所」。
  2011年4月21日から10月までの避難所の生活を映したドキュメント映画です。
この小学校に避難した1600人の避難者のうち、およそ8名の(非日常であるはずの)日常をカメラは追っています。プログラムの中で監督も「驚いたのは、みんなの底抜けに明るい様子だった」とおっしゃっているように、みんなが気持ちを張って、その奥に悲しい気持ちをしまい込んで、頑張って明るくふるまっている様子が見てとれました。
私は、こんなことを思いながら、その映画を見ていました。撮影は、電気など最低限のライフラインが通った4月21日からの映像なので、この映像では写っていない3月11日からこの日までの避難所はどんなふうだったのでしょう。そして、この8人の状況や考え方も一人ひとり違うし、この映像に映っていない他の人の考え方や状況はどんなふうだったのでしょうと。目に見える部分が全てではないので、見えない部分も、この映画は想像させてくれました。


正解がないから1つの答えを出すということは難しいけれど、見える部分を少しでも増やし、見えない部分まで思いを馳せていくということ。震災の状況が風化してしまわない為にも、あらゆるものを見聞きし、それをこの映画のように感じること、また発信することによって、様々な人の状況を繋いでいくことが、私が出来る「何」の1つとなればよいと思いました。そのためにも、ここのサイトに皆さまからの情報がすこしでも取り入れることが出来ればと思っています。 (桃)

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