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「平成25年度 マッチング事業」その後の報告 シリーズ①

事務局ブログ

平成25年度の当コンソーシアムの事業実施報告書でも紹介した、日生劇場の東北3県巡回公演 人形劇「ズッコケ3人組」の実施報告が同劇場のウェブサイトで公開された。


今回の公演は、以下の日程で行われた。どの学校も震災で校舎が使用不能となり、プレハブの校舎で授業をする、建物の倒壊や避難区域からの移転によって複数の小学校が統合しているといった、被災の大きい地域の情報を当コンソーシアムを通して提供し、その学校での公演が実現した。



当日は、当コンソーシアム東北センターからも(渡辺エグゼクティヴ・コーディネータが)6月10日(火)と12日(木)に鑑賞の様子を取材した。下記は、その取材記録である。



    6月10日、当日は雨模様のなか、大勢の人が「城山公園体育館」に駆けつけた。 物語は那須正幹さんの児童文学「ズッコケ3人組」シリーズを基に、現在から3人の小学生が江戸時代にタイムスリップ、そこで、当時幕府から危険人物視された発明王の平賀源内と出会い、幕府取締りの合間を駆け巡り熱気球や発電機の実験など興味深い話題を中心に舞台は展開する。最後は無事に現在の学校に舞い戻ることができるというストーリー。


低学年には歴史上の人物や物理解説にやや難解な部分もあるが、巧みな人形捌き・ドラム等演奏・体育館を走り抜ける客席との一体感といった巧みな演出で子どもたちの歓声・拍手がやむことはなかった。


スタッフからの取材では、テレビ等から人形劇が徐々に消えていきつつあるなか、“生舞台”の迫力、醍醐味を味わってもらい、少しでも笑顔が戻ることを願っているとのコメントが寄せられた。


    6月12日、鹿島小学校体育館には前夜からの強い雨の影響で雨漏りが目立ち、金盥が置かれている。前日の劇団の仕込み時から雨漏りとの闘いで、音響等機材に携わるスタッフは、相当大変な作業となったようだ。しかし、将来の復興を担う子どもたちにとって今回の舞台は、教員の目から見ても感受性という確かな手ごたえを与える活動と見受けられた。 子どもの心のケアの一環としてこうした舞台芸術(生の演出)の果たす役割の大きさに改めて確信をもった。



以上の言葉で、今回の取材の様子は締めくくられている。 震災から3年4か月を迎え、アートを通じた心のケアの一助となる活動は、今後ももっと必要になってくると思われる。日生劇場からも引き続きこうした活動を続けていきたいと伺っており、そうしたニーズに応えるためにも当コンソーシアムとして、これまで築いてきた人脈やネットワークを活かして、具体的に何をしているのか見える活動にしていきたいと思っている。 この、コラムはそのための第1弾である。

コラムをまとめて読む場合は、下記からご覧ください。

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